2019年3月11日
プレゼンター: 前(まえ)代表取締役社長
世の中上場企業といえど知らない会社はたくさんあるけれども、今日のITbookホールディングスもセミナーに参加するまでは全くなじみのない会社。
通常セミナーに参加する前に事前に業態、業容と過去の業績のチェックはするようにしているが、この会社は参考にすべき過去の業績数字が出てこない!? 最近上場した会社なのだろうか。
マザーズのITbookとJASDAQのサムシンググループが合併した会社
実はこの会社は昨年10月に2社が合併して新しくできた会社である。それぞれの会社の過去の業績を調べると、ITbookは売上は着実に伸ばしながら、利益の創出がまだ安定的でなくちょっと過小資本ぎみ、サムシングの方はここ最近売り上げがちょっと頭打ちで利益率も低め、やはり資本過小気味、といったところだろうか。ただし業態はどちらも特徴をもったことをやっており、自分たちのやることが分かっているのだろう、という感じは持てる。
説明ではITbookの取り組み、サムシングの取り組みと順番に続いていく。そしてガシャンと両者を合算した数字をもとにちょっといびつな業績予想をはじき、統合のシナジーの説明として個別事業のいくつかの具体例の説明がある。
まあ数字は合併後あまり間がないので、いびつな貸借対照表などもこれから精査精練されていくのだと思う。個別案件もそれぞれ非常にユニークであり、将来性がありそうな事案を持っていると感じられる。ただ、両社を初めて知った場で、ICT、それも主に地方自治体に対しての行っているきめ細かなコンサル事業、中小建物の地盤調査や改質、そこにベトナムメコン川の堤防補強など海外の土木案件などが次々にゴッチャに出てくるので、はじめはちょっと面食らってしまった。
IT・AI技術と地盤関連技術との融合
かなり毛色の異なる2社が一緒になった経緯の説明はあまりなかったが、やりたいことは
1) 官公庁や独立行政法人、地方自治体にに食い込んでいるITbookと住宅建築、建設分野では独自の地位を築いているサムシンググループがお互い行けていないユーザー分野を共有することによるシナジー
2)IT・AI技術を持つITbookと土地、地盤、防災分野に特殊な技術を持つサムシンググループの技術分野でのシナジー
この2点で表されると思う。
ITbookの観点から考えると、IT企業です、システム作れます、といった企業はゴマンとあり、またそれなりに官公庁や地方自治体に食い込んでいる企業もやはりたくさんあり、将来とも競争は決して楽な分野ではない。その中で、さらに地盤の分野に特化したサムシングと統合することによって、このITやAI技術を使って新たに今後何をすればいいのか、ということがより具体化し明確化する。これってもしかして意外と面白いのかな。中小のIT企業にとって、今後の戦略を占う上で重要な会社になるのではないのかな、そんな可能性を感じさせてもらいました。
セミナー、ありがとうございます。
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