開催日: 2019年7月6日
プレゼンター: (株)オウケイウェイヴ 松田代表取締役社長
主催: (株)イベントス at 神奈川県民ホール
なかなか判断の難しい会社。それ故に、新幹線に乗って大阪から日帰りでわざわざこれ目的で出かけたのだが、霧が晴れるという状況でもない。
要は、仮想通貨(現在では暗号資産との言葉の方が正しいが)、ブロックチェーン技術という、期待を膨らませる要素はあふれる一方だが、実態はまだ海のものとも山のものともわからない、この一連の現在の事象をどう捉えるか、これがすっきりしない一番の理由である。
同社は名証セントレックスに上場し、質問、回答サイトでトップのシェアを持つ「OKWAVE」の運営、維持を行ってきた会社。そしてそのノウハウを基に、OKBIZを開発し、企業サイト内でのQ&Aの効率的な提供、それに基づくアフターサービス部門での的確なユーザーの誘導やスタッフ人材の効率的な運用、コストダウンの提案等、BtoB向けでも着実に地盤を築きつつある。
これらの基幹事業に、最近ブロックチェーン技術への積極的な投資が加わっている。
説明会では、現在起こりつつあるIoTの現象をビジネスチャンスととらえ、さらに難しく複雑化していくであろう個々のデジタル機器の問題に、OKWAVEが活躍していくであろう点などをナレッジシェアリングエコノミーというキーワードで説明。
そしてその中から発生する数々のQ&Aを、お互いに助け合いを通して人と人とが企業を巻き込んでつながっていく、シェアリング社会、そして助け合う感謝の気持ちをやり取りするツールとして、ブロックチェーンを中核技術とする、新経済社会(感謝経済)。
自分なりにざっとつなげるとこんなストーリーが描かれる。
ブロックチェーンは、技術としては、間違えなく社会をいろいろな形で変えていく原動力となる可能性を秘めたものだと思う。
そしてマレーシアにブロックチェーン専門の技術者を集める会社、OK BLOCKCHAIN CENTREを設立。その人員も75人から今期100人程度まで増強中という。
交換業者のライセンス取得を図ろうとしていること、ブロックチェーン技術を今後いろいろな企業に売り込むために、対ハッキングやマネーロンダリング対策の技術をアメリカのPalantir社との業務提携により得ようとしていること、これらの施策は、的確と思われる。
ただ、だから感謝経済が現れるのか。ブロックチェーン技術が目の前に実際に姿を現した時の実像のあいまいさ、これらが、この会社の将来性をどうとらえてよいのか、確信を持てない理由である。
まあ、今回は、実際に松田社長の生の声を聴いた、ということでよしとしよう。
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