2019年3月4日
プレゼンター:菊地代表取締役社長
IT企業、システム企業とは
今回はIT、システム企業大手の一角、伊藤忠テクノソシューションズ(略 CTC)のIRセミナー。まず興味はIT企業、システム企業ってどんなことやっているの、どのような会社があるの、ということが興味の第一点、そして現在このご時世で同社の株は高値更新トレンドだがなぜ、ということが第二点。
先日聞いた野村総研では今一つ全体像が掴めなかったのだが、今回の資料は業界地図にも触れられており、だいぶわかりやすかった。
結局主なプレーヤーとしては、日立やNEC、富士通といったメーカー系は別とすると、ガチガチジャイアントがNTTデータ、そして二番手が野村総研、三番手に今回話を聞いたCTCやTIS、SCSKが追い、それらに新日鉄住金ソリューションズ、日本ユニシス、ネットワンシステムズが続き、あとはもう沢山の企業が存在する、ということらしい。
それらは会社によって、たとえばコンビニのPOSのシステムや配送システムだったり、携帯電話のネットワークシステムだったり、銀行のATMや送金システムだったり、交通の運行システムだったり、etcをやっており、会社会社によってお得意先によって得意不得意分野が決まっており、ある大手会社B社は金融分野の売り上げ比率が60%だったり、またある大手会社C社は流通、製造分野が売り上げ比率の56%だったり、会社によって中身はバラバラだ、ということらしい。(いただいた説明資料にあったが、B社、C社がそれぞれどこを指すかは不明)。これは改めて調べよう。
伊藤忠テクノソリューションズ(CTC)の特徴
で、CTCがユニークなのは、売り上げの内、製品調達関連が39%を占める(ソフト開発は21%、保守、運営などのサービスが40%)という点が第一。要はシステム構築に使用するコンピュータを始めもろもろの製品や資材もセットで売る商社機能も付与しているということらしい。
第二の特徴は、ユーザー、得意分野が偏らず、流通・エンタープライズ分野30%、情報通信35%、広域、社会インフラ分野13%、金融分野9%、その他13%と、幅広くいろいろな分野や業界のユーザーにシステムを供給しているということらしい。
これら2点の特徴だが、第一の製品取り扱い比率が高いという点は、同業他社に比すると利益率がちょっと劣る、という結果となって表れているが、これをどう見るかはとらえる人によって異なると思う。
おもなユーザーはNTTドコモ、KDDI、ソフトバンクなどの携帯、インターネット通信網、ヤフーの大規模データセンターインフラ基盤、ANAネット予約システム他いろいろ。
グローバルに関しては、主に日本国内のユーザーに引っ張られて、タイやインドネシアなどに進出しているが、まだまだこれからといった印象。
株価は何を期待しているのか。
どうも今現在の株価のテーマの一つ、5G期待に乗っかっているようだ。同社はNTTドコモ、KDDI、ソフトバンク大手3社すべてにネットワークシステムを供給しており、当面これから始まる4Gから5Gへの新規ネットワーク受託への期待がどうも現在の株価上昇トレンドを支えているようです。5G環境が整った後それぞれの業界で新たにどのようなシステムを作るか、といった5G構築後の話は、23年あたりからになるだろうとの話だった。
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