開催日: 2019年12月13日
プレゼンター: GMOファイナンシャルHD(株) 山本 取締役兼常務執行役
主催: 日本証券アナリスト協会
GMOグループの活動は所々では知っているが、会社の説明会は初めて。
と、期待はして参加したのだが、どうも業務の多角化に伴って子上場を多くして、それぞれの会社はかなり専門分野に特化させて個々に頑張らせて、逆にそれらのシナジーとかグループの将来像、全体像を把握するにはGMOインターネット本体の説明会に参加するしかなさそうだ。そんな印象の説明会ではあった。
GMOファイナンシャルHDはファイナンシャルという多少大きい言葉を使っているが、主にGMOクリック証券が営むネット証券&FX取引仲介、それとGMOコインが営む仮想通貨の交換事業。この二つの事業にほぼ特化している会社といえる。
セグメント別の収益比率は、GMOクリック証券等が営むネット証券&FX取引仲介分野が300億円(86%)、GMOコインが営む仮想通貨取引所分野が40億円(11.6%)となっている。
特にFX取引では預かり証拠金残高は国内NO1で、また、その金額も他社が停滞している中、ほぼ唯一上昇基調なのだという。また、そのFX取引高も、世界NO.1であるという。
FX取引業は、先日マネーパートナーズの社長の説明を聞いて多少理解を得て、またその内容をこのHPでも残しているが、為替が動けば取引量が上がる、逆に停滞すると取引量は増えない。そんな市場なのだとの認識を得ているが、GMOファイナンシャルでは、さらに取引量を増やすために、為替の売りと買いのバランスのマッチングだげではなく、AIとビックデータ解析を使って、限定的な為替リスクを負いながらも超近未来のレートを予測してその分のマーケットメイクを増やす、という取り組みを行っており、これを21年までには完了させるという。
当然取引の増量のみならずに、利益の鞘取りの増額も当然狙っての試みだと想像される。
また新たな新規商品として、今後CFD取引の取扱量を増やしていく意向なのだという。主なポイントとして、ほぼ24時間の取引可能、世界中への投資が可、少ない資金からの取引ができる、売りが可、取引手数料0円、などを挙げていた。まあ証拠金取引なので当然リスクはあるので、そこには少しでもは触れてもらいたかった。
仮想通貨取引はGMOコインが国内シェアでNo2なのだという。
仮想通貨は今後新たにそのブロックチェーン技術でいろいろな分野で革新が起こりえるものであるが、それらはGMOインターネットが担当して、GMOファイナンシャルでは交換事業だけに特化するという。
今のところは、FX、現行仮想通貨交換、CFD取引。
どうもまだ、一般の人々のリスクのもとに取引量が増え、会社の業績も伸びる、そんな現状に見えなくもないが、それら問題を克服しつつ、これからどう安全にリスクヘッジを提案して不可欠な金融商品として市場を伸ばし、それを業績につなげていくのか、今後の展望がまだ見えにくい説明会であった。