【ヤマハ発動機(株)(7272) 個人人投資家向けIR説明会参加メモ】

2019年5月28日
野村証券天王寺支店主催
プレゼンター: 企画財務本部 野田副本部長

【ヤマハ】という名前は大変馴染みがあるが、真っ先に思い浮かぶのはピアノやバイク。どちらも大変良い印象。

今回の説明会を機に調べて知ったけど、【ヤマハ】と名のつく上場会社はピアノが主体の【ヤマハ(株)】と【ヤマハ発動機(株)】の2社、売上高は二輪事業が中心のヤマハ発動機の方がヤマハの約4倍と圧倒的に大きい。そういえば昔YAMAHAのスキー板やテニスラケットってあったし家具やキッチンもあったけどいつの間にか事業を止めてたり売却していたりしたんですね。どれもヤマハ(株)本体の方だけど。

しかし連結売上高が1兆を超えるとは大したものである(2018年12月期1兆6.731億円)。パレート分析的に8割を占める事業と地域を抜き出してみると、二輪車事業(61%)とマリン事業(21%)の二つの事業で全売上高の82%、アジア(44%)、北米(22%)、ヨーロッパ(13%)の3地域で79%。

説明会では「いろいろな事業を幅広く」、という言葉があったが、実際は事業多角化の努力の割にはそれらがまだなかなか規模として大きく育ってきてはいないのかもしれない。
国際化率で言うと、こちらは売上高上位地域8割の中に日本が入ってこないのだから、こちらは名実ともにグローバル企業だと言えるので,あろう。本社役員に海外国籍の方が2名しかおられないということだったが、マネージメント方面でのさらなる国際化も期待したい。

楽しみな事業としては世界トップのマリン事業。圧倒的なブランド力と大型船外機の欧米を中心とした今後も続く世界需要の増加、操船システムへの事業深化、約20%を稼げる高い営業利益率と、自分には無縁であろうマリンスポーツ分野ではあるが、期待してしまう。

また、ヤマハが市場を創出した電動アシスト自転車も、競合相手の参入は続くようではあるが、市場のさらなる拡大が見込める。一回だけ人の自転車を借りたことがあるが、これは便利だもの。使ったら後戻りできない世界。。だと思う。高校生に最近売れ始めたというのも納得してしまう。

電動カートを基礎とした低速の自動運転システムや、農業での産業用ヘリコプター、ドローンなどを活用した農薬散布や自動省力化も、社会から是非とも必要とされる事業であるので、応援したい。

オートバイの自動運転

オートバイの自動運転。最近自動車の自動運転はよく聞くが、オートバイの自動運転をヤマハは運転ロボットに運転させてサーキットで200㎞・hを実現させているという。オートバイを自動化させるのではなく、ロボットにオートバイを運転させて自動化する。こちらの試みも、他の自動車メーカーには無い試みなので、今後も注目したい。

気になる点としては、日本の他の多くのメーカーが2018年度に過去最高の売上高を更新した中、同社はリーマンショック前の2007年の売上高17,567億をまだ超えれていないこと。いろいろ楽しみな新規事業がある中、さらに世界の価値観をかえるような事業変革の試みを同社に期待するのは酷なのだろうか。


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