【シークス(株)(7613) 個人投資家向けIR説明会参加メモ】

開催日: 2019年10月16日
プレゼンター: シークス(株) 桔梗 代表取締役社長
主催: SMBC日興証券 大阪支店

シークス(株)は印刷インクメーカー大手のサカタインクスの子会社。もともとサカタインクスの海外事業部が、1992年に分社独立してできた会社。

そして会社名シークスも、Sakata Inx Internationalの頭文字3文字に、無限の可能性を込めたXの1文字を加えてSIIXシークス)としたらしい。親なんか知らねいよ、といった子供が多い現在の世の中、なかなか親思いな会社である。

このシークスという会社、電子部品が主要製品であるが、商社だから売上規模は大きくてもある程度当然だお思っていたのだが、現在商社機能による売り上げの占める割合は全体の3割程度に過ぎず、7割はメーカー機能によるものだという。そして全体で2,000億円をゆうに超える連結売上高を上げているのだから、なかなかの規模の会社である。

メーカーで何をやっているのかというと、EMSと言われる業態。要は顧客の要望により世界中から電子部品を集めてきて基盤に実装して納めたり、さらには金型やプラスチックの成形品とそれらの基盤を一体にして組み合わせた形で納めたり、といった縁の下の力持ちである。

電子部品の使われる製品の用途は、現代の世の中では多岐にわたる。自動車や家電製品、産業機械、携帯電話を始めとする通信機器、情報機器など多岐に渡る。この中でもシークスが注力しているのは自動車用車載関連機器、および産業機器だという。

EMSの業態で世界最大のメーカーはAppleの下請けとしてなどでも有名な台湾のHon Haiがある。このHon Haiなどは売上が18兆円を超える巨人であるが、これを筆頭に2位以下のEMSメーカーが台湾、シンガポール、アメリカ、カナダ、中国、ドイツなどに存在する。そしてシークスは日本ではトップの世界15位とのことである。

Hon Haiを始め、それらの多くのEMSメーカーは携帯電話や情報通信機器関連製品を中心に扱っているが、シークスは自動車や産業分野が主要ターゲットであり、また自動車はまだ日本が世界の中で善戦している分野なので、携帯などに変に色気を出さずに、自動車関連製品を主要ターゲットの一つに置いている戦略は当然と言えるのかもしれない。

中国ではビジネスの勢いは米中貿易摩擦の影響で落ちているとはいえ、現在ヨーロッパから中国に進出してきているメーカーからの引き合いが比較的多く、新たな潮流の兆しが見えてきているという。

また、現在鈍化してきている世界的な電子製品に対する需要も、現在勃興しつつある電子化、モジュール化、澤山のセンサー需要などの第4次産業革命の進行の中で、来年、再来年にかけての期待は大きく、そう心配はしていないとのこと。

自動車の電動化、自動化運転などではかなりど真ん中に入ってくる銘柄なのだろう。

配当に関しては、毎年増配をしていきたいとの話があった。


投稿日

カテゴリー:

投稿者:

タグ:

コメント

コメントを残す