開催日: 2019年11月17日
プレゼンター: (株)マネーパートナーズグループ 奥山 代表取締役社長
主催: 大和IR (大阪)
今回初めて会社の名前と事業内容を知った会社。
金融業界に属している会社であるが、その主事業は外貨取引(FX)事業。
同じ外貨の取引でも、両替とFX取引とではその内容は大きく異なる。外貨の両替では、日本円→USドルの両替を行うと、その結果日本円相当のUSドルが手元には戻ってくる。一方、FX取引では、最初に支払うのは手付金(証拠金)のみであり、取引ではレートの取り決めのみが行われる。そして、実際の外貨受取は希望の日時まで保留される。
実際、円とドルの両替を行うと、日本円→ドルの両替につき、決して小さくはない両替手数料が銀行に取られることになるが、FX取引ではこのコストが圧倒的に安い。
例えば1万ドルを買う時、外貨両替だと通常2万5000円程度かかるが、FX取引だとそれが15円程度と、劇的に安いのだという。
(株)マネーパートナーズグループの主要業務がFX取引だと述べたが、どうやってこの会社が収益をあげているかというと、この1万ドルにつき15円のFX取引手数料をコツコツと積み上げて、毎月約5億円の営業収益を稼いでいるのだという。
そして人件費などの経費をここから引いた利益が会社の営業利益となる。
一般的に、為替の変動幅が大きいとFX取引へ参入者なり取引数が増加する傾向にあり、実際の数値でもこれらは連動している。そのため、会社の業績も、為替が動く期間は良く、一方、その変動があまりなく落ち着いている相場の時は苦しいということになる。
現在(株)マネーパートナーズグループでは、インバウンドによって増加している海外からの顧客が日本の中小店舗で購買意欲をあげてもらえるよう、海外の顧客が簡単に外貨で買い物ができるよう、中小店舗に対して両替システムを提供している。
また、海外で外貨で使えるプリペイドカードや、日本の空港で非常に安いレートで外貨が受け取れる外貨受取サービスなど、事業の裾野を広げる取り組みも行っている。
これらに加えて、来年の4月を目途に、暗号資産(仮想通貨)取引の交換業務をはじめられるよう、コイネージ(株)の株式取得と連結子会社化を本年7月に行っている。
将来の経営戦略として、外貨、証券、暗号資産を交換(Exchange)を軸に総合的に連携させる構想を描いている。
暗号資産は市場自体が未開拓の分野ではあるが、これら外貨、証券、暗号資産が実需と投資とで有機的に結びついていく場合、小粒でピリッとしたおもしろい事業ができるのでは、そんな可能性は感じさせた。
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