【日本酒堪能記 福田(ふくだ) 純米吟醸 山田錦】

長崎のお酒。酒屋で見つけて目新しいので飛びついた。

めずらしい長崎県の清酒

国税庁が出している酒蔵マップによると、長崎県には清酒を生産している蔵が全部で15蔵存在する。焼酎を生産している蔵は全部で21蔵で、それぞれの内11蔵が、清酒と焼酎との両方を生産して蔵となっている。

お隣の佐賀県では清酒を生産している蔵が全部で25蔵あり、焼酎単独を生産している蔵がゼロ。佐賀県は九州では少数派の日本酒県県である。一方の長崎県は焼酎日本酒併産県ではあるが、焼酎の方が優勢、ただ全体の蔵数も少なめで、そもそもお酒をそんなに自分たちでは作らない、そんなイメージであろうか。

おもしろいのは、壱岐に焼酎蔵が多いこと。日本酒蔵は長崎市には存在せず、島原、雲仙、平戸、佐世保、諫早に点在していること。

福田」を生産している福田酒造は、そんな長崎県の平戸に存在する。江戸時代から平戸藩に御用酒しており、300年あまりの歴史を持つ蔵だという。

「福田」は福田酒造のフレッシュブランド

福鶴」がメインブランド。「福田」は現蔵元の息子さんお二人が中心になり作ったまさにフレッシュな新しいブランドだという。

香りは控えめ。ココナツミルクを思わせる香り。

水分の多いブドウを思わせる味が口に広がる。味は比較的軽めでシンプル。後味は綺麗な方。ちょうど初夏だが、夕方の涼風のイメージに合う。

ショウガの甘酢漬けと合わせてみたが、ほんのりした甘さとショウガの酸の相性は悪くない。ショウガの辛さも不思議と抑えてくれる。鯛の酒蒸しとは、もちろんベストマッチとはいかないが、食前酒からそのまま続けて飲む場合でも比較的に引っ張れるお酒。

飲み飽きもしない。

福田酒造のHPを見ていると、同蔵には酒造工程がわかるように展示した博物館があるらしい。今度長崎方面に行く時は、是非訪れてみたい。

また、清酒の他に、南蛮伝来の秘法を受け継いで生産し10年熟成した「かぴたん」という焼酎がある。こちらも是非試してみたい。

福田 純米吟醸 山田錦
福田酒造(株)  (長崎県平戸市)
原料米 山田錦100%
精米歩合 55%
アルコール分 15%


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