【日本酒堪能記 雪鶴(ゆきつる) 純米吟醸】

最近、以前より比較的時間が自由になるため、青春18切符を利用してつづうら浦、各地を回ることが多い。

青春18切符はJRが発行している一定限度付きの乗り降り自由切符である。だがいくら乗り降り自由とは言っても、その乗車対象は当然JR路線に限る。そして困るのが、最近各地で増えてきている第三セクターが運営している路線。

これはJRが不採算路線を切り離した場合や、新幹線が出来たことによって以前は交通の動脈であった平行する在来線を切り離した場合などが多い。この第三セクターによる路線は青春18切符が使えないので、それらの沿線に沿う街々も青春18切符に限った話で恐縮なのだが、自然行きにくい場所になってしまっている。

今回の雪鶴を造っている田原酒造も、北陸新幹線開業以後、そんな場所の一つとなっている、新潟県の糸魚川市にある。

姫川が日本海に注ぎ込む河口と膨大な日本海に臨む石の砂浜でそこにはヒスイも混ざるというヒスイ海岸も近い場所、そして新潟の西南の端近い場所に酒蔵は位置する。

明治30年に創業し、昔ながらの米の蒸し方や麹の製造、もろみからのお酒の絞り方などを丁寧に踏襲して酒作りをしている蔵だという。

お酒は、爽酒、香りは控えめ、原料由来の味、ボリュームはしっかりしているが決して強くはない、辛口、まろやかな含みごごち、切れの良さ。

塩麹で煮込んだ豚足をメインで食べていたのだが、コッテリ感、臭さなどの豚足のクセを見事に調和してくれて、お米の旨さと甘さが前面に現れて、それでいて切れはよく、お酒も豚足もおいしい。ああ幸せ。

ところでモズク酢と合わせるとやはりお酒が粘ってくれずちょっと無理かあ。

日本酒と酢の物の相性って元来よくないのでしょうがないけれど。

雪鶴 純米吟醸
醸造元  田原酒造(株) 新潟県糸魚川市
アルコール分 16度
精米歩合 55%


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